「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
「侯爵夫人、はじめまして。ジョフロワ・ロートレックです。どうかお見知りおき下さい」
「はじめまして。こちらこそ、よろしくお願いします」

 キラキラに目が眩みつつ、彼とも握手を交わした。

 美貌でスラッとした長身。見た目に育ちがよく、性格や頭もめちゃくちゃよさそう。まさしく紳士。

 握手を交わした彼の右手は、白くてとてもきれいだった。
 
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