「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
「二人とも、心配をかけてごめんなさい。大丈夫だから。慈善病院の援助のことで、ほんのわずか心配事があるだけなの。ああ、それも心配しないでね。ほんとうにささいなことだから。すぐに解決するわ」

 嘘はつきたくないけれど、二人に心配をかけたくない。

(いまのは、ついてもいい嘘よね?)

 良心が痛む中、マルスランとモルガンが顔を見合わせた。
< 207 / 294 >

この作品をシェア

pagetop