「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
(モテモテに違いないわ)

「侯爵夫人、また感想をおきかせ下さい」

 彼は、やさしい笑みを浮かべつつそう言った。

(あらら。もしかして『次に会うときには』、みたいなこちらに期待を抱かせるわけ? だとすると、彼は結構プレイボーイなのかもしれないわね)

 彼にご執心のレディたちなら、彼の期待に応えるべくどんな商品でも買いそう。

 これも商人としてのテクニックのひとつね。

(若いのにしっかりしているわ)

 シンプルに感心した。
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