「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
「アイ様、その王子はあなたを利用するだけです。そこに愛やしあわせなどありません」

 ピエールは、断言してから口を閉ざした。

(ああ、なるほど。そういう事情ならしっくりくるわ)

 パトリスとピエールが告げたことがほんとうのことかどうかはわからない。だけど、すくなくともわたしは信じた。そして、納得出来た。

 納得しすぎて笑ってしまいそうになったほどである。
< 261 / 294 >

この作品をシェア

pagetop