「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
 アンヌとわたしは、わたしの部屋の寝台の上に二人で並んで座って話をしている。

「愛人? このわたしが? フェリクスの愛人ですって? よしてよ。こんな強面の脳筋バカが愛人だなんて、冗談じゃないわ」

 アンヌとは、すぐに仲良くなった。

 同世代の友人といえば、メイドのロマーヌとヴェロニクくらいなもの。彼女とのやり取りは、すごく新鮮だった。

 なにより、すごく気が合う。
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