「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
「アイ様? いえ、違います。今回は、違うのです」

 モルガンは、両手を振りつつ否定した。

 ちょっと微妙な否定の仕方だったけれど。

「旦那様から手紙が参りました」

 それからやっと話を始めた。

「手紙?」

 そういえば、まだ見ぬ夫は、最初の衝撃的な手紙もモルガンに宛てたものだった。ほんとうは、わたしへのメッセージだったのだけれど。
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