召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?
魔王様の姿が見えなくなるまで見送っていると、背後から声をかけられた。
「ミクル様、日に日に見送りが大変になってんじゃん。『みっともない、しっかりして』ってケツでも叩けば?」
「えっ、そんなの無理ですって。お仕事がホントにツラいんだろうなって思うし……」
「ツラいのは仕事っていうか……どうなんだろねー」
レオさんが肩をすくめた。
「それってどういう意味ですか? お城でお仕事してるんじゃないんですか?」
「たぶんだけど、ツラいのは仕事じゃなくて……あー、でも仕事って言えば仕事なのかなー」
面会がツラいようなことを言っていたけれど、面会は仕事じゃないってこと? それとも他にもツラいことがあるってこと?
なぞなぞみたいで、レオさんの言っていることがわからなかった。
「レオさんは、魔王様から何か聞いてるんですか?」
「まっさかー! ああ見えても一応は魔王様なんだから、使い魔なんかにグチったりはしないよ。ただ城にいる間の感情も、俺には伝わってくるからさー」
「それって、どんな!?」