召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?
思わず食い気味になってしまった。
「ふーん。気になる?」
「それは……だって、心配ですよ。日を追うごとにツラくなっていってるように見えるから!」
ハグの時間だって長くなっているし……
レオさんがニヤニヤする。
「いいじゃん、いいじゃん。嫁の自覚が出てきた証拠で」
「ち、違っ! これはそんなんじゃなくて、友情の証ですっ。私は魔王様の友達になりたくて……」
レオさんはもう一度『ふうん』と鼻で笑った。
「まあ、そういうことにしておいてあげようかな。この段階であんまり言うと、ミクル様が照れちゃって、魔王様を避けるかもしんないもんね」
レオさんは毎日、私と魔王様のハグやらを目の当たりにしているわけで……
そんなレオさんを相手に取り繕おうなんて、逆に恥ずかしいことをしてしまった気がする。
かーっと顔が熱くなった。