召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?

「レオさんでもできるなら、私もチャレンジしてみたいです!」

「だから、ミクル様も言い方!」


もちろん、わざとだ。


レオさんに揶揄われっぱなしっていうのは悔しいから。


そういえば、私ってリナさんと一緒になって軽口が叩けるくらい、この生活にすっかり馴染んでいたんだなー。


「では、今日のところは作るものを決めましょうか。夕方までに材料を注文しておけば、翌朝には配達してもらえますので、実際に作るのは明日からお願いしますね」


こうして私は食後のデザート係に任命された。


「さっそくミクル様のエプロンも用意しますね」


なぜかリナさんまで張り切ってくれていた。


毎日掃除の手伝いはしている。でも、あくまで手伝いでしかない。


私の役割ができたこと。


そしてそれが魔王様に喜んでもらえそうなこと。


その両方がうれしかった。

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