召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?
掃除を終え、昼食を食べたら、リナさんが講師役を務めてくれるお料理教室が始まった。
今日のデザートは、ゼリーらしきもの(たぶん)。
型に流し込んだら冷やして……と。簡単、簡単。
「道具の使い方に慣れて、手際もよくなってきましたね。固まるのを待っている間、休憩のティータイムにしませんか?」
「はーい!」
この、まさに狙ったかのようなこのタイミングで……
もしかしてホントに狙ってる?
普通にありえる……
「ミクルー、相談したいことがあるんだけどー」
魔王様が一時帰宅してきた。
魔王様は客間のソファに座ると、テーブルいっぱいにイラストらしきものを広げた。
「これ、僕の誕生日祝いの式典に着る礼服のデザイン画」
どのデザイン画も、魔王様用と私用がペアになって描かれている。そして、どれも魔王様と私とで大なり小なりリンクコーデになっている。
「ミクルはどれがいい?」
「へえー、いっぱいあるんですね。これだけあると、選ぶのに迷っちゃいます……」
私はデザイン画を見比べた。