召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?
「せっかくなんだから、これでもか! ってぐらいそろえようよ」
「そんなの恥ずかしいですよー! 小さなアイテムだけで充分ですってば!」
「僕の誕生日だよ? おそろいの礼服を着てくれることが誕プレってことでいいから」
「ええっ!? まさかと思いますけど、私からプレゼントをもらうつもりでいるんですか? 私のこと、着の身着のまま、しかもパジャマで召喚しておいて?」
「ぐっ! ……だ、だから、おそろいを着てくれればいいことにするんだよっ」
「だけど、そもそも同じ色を着るだけでも充分そろってるじゃないですか!」
おそろい感を強調するための装飾がゴテゴテに付いたドレスは、いかにもゴスロリっぽい。
それは勘弁してほしい。
ドレスに負けてしまうのが目に見えている。それも圧倒的な大敗。
自分で言ってて悲しくなるけれど、地味顔の私では着こなせない自信がある!
こういう服装に合わせたメイクも、知らないからできないし。