召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?
そういう事情から、明日私がお城に赴くことになった。
どうせ式典当日には行くことになるんだ。せっかくのこの機会、しっかり下見しておきたい!
私は張り切っていたし、楽しみでしかなかった。
けれど、あとの3人の表情は真剣そのもの……
「セキュリティーはどうするつもりですか?」
「それは、指輪があるからある程度は大丈夫だと思ってるんだけど……」
「もっと問題なのは、ミクル様が人間なのを隠すことじゃね?」
「それなんだよねー」
私のことでこんなに考えてくれているっていうのに、申し訳ないと思う。
それでも、私の頭の中はお城へ行けることでいっぱいだった。
魔王様に案内してもらえないかな? リナさんが別棟の案内をしてくれたみたいに……
「……ミクル? 聞いてる?」
「えっ? あっ、はい!」
聞いていませんでした!