召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?

4.5

ドレスの試着の日は、特に何のトラブルもなく終わった。


そのあとでもう1回、式典のリハーサルのためにお城へ行くことがあったものの、その日も何も起きなかった。


そして、とうとうがこの日がやってきた。


魔王様の誕生日!


早朝からお城に行って、段取りの最終確認に、着替え、ヘアメイクとバタバタだ。


「ミクルと正式に結婚して王族の一員として迎えられたあとなら、ぴったり隣にいてもらえるんだけど……ホント、融通が効かないんだよなー」


魔王様は不満顔。


「だけど、近くにはいますから」


最大限の配慮だと思う。


少しだけ離れてはいるものも、私には魔王様がよく見える席を用意してくれたのだ。


つまり、魔王様からも私がよく見えるってこと。


というか、そっちがメインなんだろうけど。主役である魔王様の要望は全力で叶えないとね。

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