召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?

目立ってザワつくほどではなかったけれど、来賓たちは眉をひそめてヒソヒソ話をし始めた。


魔王様まで険しい顔をして、3人を睨むようにして見た。


「何のマネだ?」


空気がピリピリと振動して、私の席まで魔王様の怒りを伝えてきた。


今だって充分ヤバそうな雰囲気がしているっていうのに……


さらに妙齢の女の人がやってきて、おじさんたちの後ろに立ったじゃない!


ひょっとして、それぞれの長女、三女、二女?


「失礼は承知の上ですが、このめでたい日にぜひとも我々の娘を魔王様に紹介させていただきたく。我々の娘は、魔王様の妃になる素質、素養を十二分に備えています」

「知ったことではないっ」


魔王様が吐き捨てるように言った。


「そうおっしゃらず、ぜひとも証明させていただきたい。そして、同時にミクル様の素養も確認させていただきたい」

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