召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?

高慢ちきおじさんがそう言い終わる直前、女性3人の口元がもそもそ動くのが見えた。


そして言い終わった直後、女性陣は一斉に私に視線を向けた。


眩しっ!


雷のような強烈な光が、私をめがけて飛んできた。


これって魔法? もしや私って攻撃されたの?


けれど、魔王様からもらった指輪が即座に発光し、その赤い光が私を取り囲んだ。


目がチカチカしてしまって見えていないはずなのに、それがわかった。なぜか、そう感じたのだ。


バチバチバチッ! と大きな音がして、煙も上がる。


「ミクル!」


玉座のある方角から魔王様が私の名前を呼ぶのが聞こえた。


そして次の瞬間、魔王様が私を覆った。


転移魔法を使ったんだ、と直感した。


魔王様は私をしっかりと抱きしめ、再度転移魔法を唱えた。

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