召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?
帰りたかった元の世界……
私、帰……れるの……?
私の胸は張り裂けそうになる。
それくらいうれしさでいっぱい……
それなのに、どうして私ってば泣いてるんだろう?
ああ、違う。
魔王様とお別れしたくなくて、哀しさでいっぱいで胸が張り裂けそうなんだ……
「魔界を平和にできた暁には迎えにいくよ」
「ホントに?」
「ホントに!」
魔王様が力強く約束してくれた。
だから魔王様のことを信じられた。
「わかりました。一旦帰って、魔王様のことを待ってます」
「うん。それでね、ちょっと問題があって……あっ、僕にとっては全然問題じゃないっていうか、『ありがとうございます!』って感じなんだけど……」
「な、何ですか?」
そういう後出しは非常によろしくないと思う。