召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?
5.2
理事長室の場所はおおよそわかる。
だけど、入ったことはもちろん、前を通ったこともない。
それでも前・魔王様も中にいて、私のことを待ってくれていると思うと、緊張よりも楽しみな気がしてくる。
それにしても、魔王様は魔族と人間のダブルだったんだ。
……こういうのもダブルっていうのかな?
「ほら、先に言ってよ」
「わかってるけど、ちょっと待ってよ」
「じゃんけんで負けたでしょ?」
「深呼吸だけさせてよ」
教室の後方でごちゃごちゃもめている。
けれど、私には約束がある。気にしてなんかいられない。
リュックに持ち帰るものを詰めたら席を立った。
「内藤さん!」
来た……
朝のHR直後から鬱陶しい視線を感じていた。
「今から理事長と会うの?」
「うん。だから急いでるの。それじゃ」
「あっ、待って、待って!」
だけど、入ったことはもちろん、前を通ったこともない。
それでも前・魔王様も中にいて、私のことを待ってくれていると思うと、緊張よりも楽しみな気がしてくる。
それにしても、魔王様は魔族と人間のダブルだったんだ。
……こういうのもダブルっていうのかな?
「ほら、先に言ってよ」
「わかってるけど、ちょっと待ってよ」
「じゃんけんで負けたでしょ?」
「深呼吸だけさせてよ」
教室の後方でごちゃごちゃもめている。
けれど、私には約束がある。気にしてなんかいられない。
リュックに持ち帰るものを詰めたら席を立った。
「内藤さん!」
来た……
朝のHR直後から鬱陶しい視線を感じていた。
「今から理事長と会うの?」
「うん。だから急いでるの。それじゃ」
「あっ、待って、待って!」