召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?
不思議と文字も読めた。
「だって魔王様と意思疎通がとれないと困るじゃん。そこは召喚したときに、何かうまいことやってくれてんじゃない? 会話だってできてんだし。その辺のことは俺じゃわかんないから、魔王様に聞いてみるといいよ」
ふーん。魔法って都合よくできているらしい。
レオさんが注文してくれた雑誌は、なかなか見応えがあった。
レオさんが掃除をしに部屋を出ていったあと、私は真剣に見入ってしまっていた。
30分くらい経った頃だろうか。客間に入ってきたリナさんが、雑誌を覗き込んできた。
「ミクル様はそういうファッションがお好きでしたか?」
「えっ、自分が着たいとは思わないですよ。見る分には面白いってだけです」
もし元の世界に帰れるなら1着くらいハロウィン用にほしい気もするけれど、そうでないなら要らない。
「よかったです。昨日のうちに注文しておいた服とテイストが全然違ったものですから、ドキッとしました」