召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?
魔王様が、謁見の間から急いで私を連れ出した理由がわかった。
レオさんだけが気づかなかったんじゃない。
逆だ。魔王様とリナさんだけが気づいてたんだ。
「い、いいんですっ! ワガママ言ってしまってごめんなさい」
「できるだけ早く帰ってきます。そうしたら、別棟の中をご案内しますね」
私が入っていない部屋はまだまだあった。
お家、それも豪邸の探検って、ちょっとワクワクしちゃうかも。
「レオさんがくれた雑誌もまだ途中だし、それを楽しみに待ってます」
リナさんは、私の服を取りに出掛けてくれるんだから……
リナさんを玄関まで見送ることにした。
掃除中のはずのレオさんも、玄関ホールにやってきた。
「お土産よろしくー」
「せっかくの機会ですから、有名店のスイーツを買ってくることにしましょうか」
「やった!」
「では行ってきますね。留守番、頼みます」
「へいへーい」