召喚された魔王の花嫁…が私って本気ですか!?

2.3

お昼はレオさんが、シチューのような煮込み料理を作ってくれた。


「朝は『臭いが苦手』って言ってたけど、これは大丈夫?」


恐る恐るスプーンですくって、ひと口食べてみた。


「あっ、平気です! おいし……」


口に入れた瞬間は確かにおいしかった。


けれど噛んでいるうちに、肉から臭みが出てきた。


吐き出しそうになったのをかろうじて我慢して、大きな塊のまま無理矢理、飲み込んだ。


「あー、ダメかー」

「ごめんなさい……」

「いいの、いいの。今後、改良していくから。どれがおいしくなかった?」

「お肉が……」

「野菜は?」

「それは大丈夫です」


残りのお肉は申し訳ないけれど、よけさせてもらうことにした。


「今朝のミルクとこの肉ね……何となくわかったかも!」


レオさんが歯を見せて、にいっと笑ってくれた。


レオさんのこういうところ、優しいと思う。

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