黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
クマさんのフラワーアレンジメントを飾ったテーブル席に案内するとウィル様がお花に気づいた。
「これはまた可愛らしいですね」
「でしょ?」
席に着いてシエナ様が香りの良いお茶を淹れてくれた後は、私達二人だけにしてくれた。
ウィル様も私が伝えたいことがあると察してくれたようで、静かに待ってくれている。
「…婚約の件でウィル様にお願いがあります」
「……はい」
「しばらくしてこの騒動が落ち着いたら『別れた』ということにして、婚約破棄をしてください」
「ですから、それは…」
「お願い。私は人を愛するという気持ちが分からないんです。信じていた人に裏切られるとどうしても思ってしまうんです。それにもし、ウィル様に対して男性恐怖症の症状が出てしまったら? そんな私とでは……」
「……この先、私との婚約を破棄したとしてもミオ様には他の縁談の話があることでしょう。私との婚約の前にも既にありました」
「え!? 私に!?」
「もちろん二度とそんな気を起こさないようにしましたけどね」
「ウ、ウィル様?」
なんだか黒い微笑みを見たような…。
「これはまた可愛らしいですね」
「でしょ?」
席に着いてシエナ様が香りの良いお茶を淹れてくれた後は、私達二人だけにしてくれた。
ウィル様も私が伝えたいことがあると察してくれたようで、静かに待ってくれている。
「…婚約の件でウィル様にお願いがあります」
「……はい」
「しばらくしてこの騒動が落ち着いたら『別れた』ということにして、婚約破棄をしてください」
「ですから、それは…」
「お願い。私は人を愛するという気持ちが分からないんです。信じていた人に裏切られるとどうしても思ってしまうんです。それにもし、ウィル様に対して男性恐怖症の症状が出てしまったら? そんな私とでは……」
「……この先、私との婚約を破棄したとしてもミオ様には他の縁談の話があることでしょう。私との婚約の前にも既にありました」
「え!? 私に!?」
「もちろん二度とそんな気を起こさないようにしましたけどね」
「ウ、ウィル様?」
なんだか黒い微笑みを見たような…。