黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
神殿の桜の丘に着いた。
エーデル王国のこの桜は一年中咲いているそうだ。
「どうしてだろう。気温が暖かいから? それとも聖女志乃様のお花だから?」
前世から考えると不思議なことだらけのこのエーデル王国。
少しは馴れてきたけれど、志乃様も桜が一年中咲くなんて驚いただろうなぁ。
近くの長椅子に座って桜を眺める。
サァと風が吹き抜けてハラハラと花びらが散るこの景色だけだと日本にいるみたい。
「桜って本当に綺麗ね。皆でお花見をしたいなぁ」
「『オハナミ』とはどのようなものですか?」
後ろから声が聞こえて振り向くと優しい眼差しのウィル様がすぐ側にいた。
「ウィル様!? 今日は遅くなるんじゃ…」
「予定していたより早く終わりました。だからあなたに会いたくなりまして」
「ウィル様…!」
またそんなことを照れもせずにサラッと言う!
この王国の人の愛情表現は心臓に悪いわ!
「教えてください、ミオ様」
頬が赤くなった私を見て嬉しそうな顔をしているわ。
本当に私より年下なの!?
「ウィル様には私が過ごしていた世界の四季のお話をした時に、この桜は『春』という季節にしか咲かないお花だったとお伝えしたと思います」
「はい。とても興味深いお話でした。私もミオ様が暮らしていた国に行ってみたいです」
「ウィル様が日本に行ったら、私と同じようにとても驚きますよ。桜もそうですし、文明も何もかもが違いますから…」
「以前お伺いしたミオ様からのお話も驚きましたよ。もっと教えてください。ミオ様のことを…」
私の顔を見て甘く蕩けるような瞳をしてそんなことを言うウィルにまたドキリとしながら話の続きをする。
エーデル王国のこの桜は一年中咲いているそうだ。
「どうしてだろう。気温が暖かいから? それとも聖女志乃様のお花だから?」
前世から考えると不思議なことだらけのこのエーデル王国。
少しは馴れてきたけれど、志乃様も桜が一年中咲くなんて驚いただろうなぁ。
近くの長椅子に座って桜を眺める。
サァと風が吹き抜けてハラハラと花びらが散るこの景色だけだと日本にいるみたい。
「桜って本当に綺麗ね。皆でお花見をしたいなぁ」
「『オハナミ』とはどのようなものですか?」
後ろから声が聞こえて振り向くと優しい眼差しのウィル様がすぐ側にいた。
「ウィル様!? 今日は遅くなるんじゃ…」
「予定していたより早く終わりました。だからあなたに会いたくなりまして」
「ウィル様…!」
またそんなことを照れもせずにサラッと言う!
この王国の人の愛情表現は心臓に悪いわ!
「教えてください、ミオ様」
頬が赤くなった私を見て嬉しそうな顔をしているわ。
本当に私より年下なの!?
「ウィル様には私が過ごしていた世界の四季のお話をした時に、この桜は『春』という季節にしか咲かないお花だったとお伝えしたと思います」
「はい。とても興味深いお話でした。私もミオ様が暮らしていた国に行ってみたいです」
「ウィル様が日本に行ったら、私と同じようにとても驚きますよ。桜もそうですし、文明も何もかもが違いますから…」
「以前お伺いしたミオ様からのお話も驚きましたよ。もっと教えてください。ミオ様のことを…」
私の顔を見て甘く蕩けるような瞳をしてそんなことを言うウィルにまたドキリとしながら話の続きをする。