黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
「わ、私が暮らしていた日本という国ではこの桜の木がたくさんありました。桜は開花してから約10日程で散ってしまい、また次の年にならないと花が見れないんです」
「この美しいサクラがたくさんあるのですか!それは素晴らしい光景でしょうね。しかもそんなに短い期間しか咲かないとは不思議です」
「この王国の桜は一年中咲いているんですよね。私からすると、その方が不思議ですよ」
「聖女志乃様の水の力が作用しているのでしょうね」
ウィル様の言葉に私も頷く。
「そしてその短期間しか見ることができない美しい花が咲くと皆で見に行くんです。食べ物やお酒とかの飲み物を持って、桜を見ながら楽しむことを『お花見』と言っていました」
「このサクラを見ながら楽しむものなのですね」
「そうだ!今からお花見をしましょう!」
「今からですか?」
「ええ。今日はソフィー様とクロエ様とお菓子を作ったの。今持っているので、桜を見ながら一緒にいかがですか?」
私は自分のおやつ用にと持っていたパウンドケーキの包みを持ち上げてウィル様に見せる。
「それは嬉しいです」
ウィル様が私の隣に座った。
「ではリック様もお誘いして…」
「いえ、リックは仕事中ですので」
「そうですね…」
お仕事の邪魔をしてはいけないわね。
「ではウィル様、私と二人でお花見をしましょう。このケーキは皆の分も作ったのでウィル様にも後で渡しますね」
「私にもいただけるのですか?」
「もちろ…ん」
ウィル様のとても嬉しそうな笑顔に言葉が出なくなってしまった。
私の作ったお菓子でそんな顔をするなんて…。
また胸の辺りでドキリと音がした。
「この美しいサクラがたくさんあるのですか!それは素晴らしい光景でしょうね。しかもそんなに短い期間しか咲かないとは不思議です」
「この王国の桜は一年中咲いているんですよね。私からすると、その方が不思議ですよ」
「聖女志乃様の水の力が作用しているのでしょうね」
ウィル様の言葉に私も頷く。
「そしてその短期間しか見ることができない美しい花が咲くと皆で見に行くんです。食べ物やお酒とかの飲み物を持って、桜を見ながら楽しむことを『お花見』と言っていました」
「このサクラを見ながら楽しむものなのですね」
「そうだ!今からお花見をしましょう!」
「今からですか?」
「ええ。今日はソフィー様とクロエ様とお菓子を作ったの。今持っているので、桜を見ながら一緒にいかがですか?」
私は自分のおやつ用にと持っていたパウンドケーキの包みを持ち上げてウィル様に見せる。
「それは嬉しいです」
ウィル様が私の隣に座った。
「ではリック様もお誘いして…」
「いえ、リックは仕事中ですので」
「そうですね…」
お仕事の邪魔をしてはいけないわね。
「ではウィル様、私と二人でお花見をしましょう。このケーキは皆の分も作ったのでウィル様にも後で渡しますね」
「私にもいただけるのですか?」
「もちろ…ん」
ウィル様のとても嬉しそうな笑顔に言葉が出なくなってしまった。
私の作ったお菓子でそんな顔をするなんて…。
また胸の辺りでドキリと音がした。