黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う

荷物の運搬などに使えるのではないかと風力に合わせて考案し、安全面を強化して人が乗り降りできるようにもしたいそうだ。
同じく風の水晶を取り付けた荷車が人や馬が引かなくても前に進んだ！
床面には車輪に合わせた幅で線路がある。

「わぁ！」

「こちらも建設中の現場や水晶の発掘場、距離のある荷物の輸送等に活用します。風力の強弱によってスピードが変わり時間の短縮も可能です」

アーロ様と神官様達が試作品を紹介しつつ実際に動かしてくれた。

「なるほど…」

「この大きな荷車も同じく大量の貨物輸送や、時間に合わせて街中を走って停車場を周るようにし、大勢の人の移動手段としても活用したいと思っています。小型の荷車も時間には関係なく使えるようにしたいと思っています」

「路面電車！？ 車！？」

「ええ。ミオ様の聖女の力は無限大の可能性がありますよ」

「無限大に？」

ウィル様が掌の上に乗せた風の青い水晶を持ちながら頷いてくれた。

「その通りでございます！この風力を船にも取り付けて、こちらも時短を計りたいと考えております。今までよりも早く目的地へと到着することが可能です。労働力の面でもかなり軽減されるでしょう」

聖女様オタクのアーロ様の説明が徐々にヒートアップしてきた！
でも皆すごいわ！
短期間でこんなに便利な物を作ってしまうなんて！