黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
「……もしかして、聖女様ではないでしょうか?」
「あ、はい。そうです」
キョロキョロと周りを見渡し、人が少ないことを確認して帽子を彼女の頭に被せた後に、私も自分の帽子を被った。
「大丈夫ですよ。今は黒髪を恐れる人はこの周辺にはいません。聖女様のお披露目でのことがあったお陰です。ありがとうございました」
「そうなんだ。教えてくれてありがとう。この街に出るのが初めてで、まだよく分からなくて。エリーちゃんも念の為に帽子を被っているの?」
「そうですね。今までの習慣でもありますが、この髪色は珍しいのでまだ目立ちますし、今は…」
チラリと私を見て言いにくそうにしている。
「実は聖女様に間違えられるのです」
「え!?」
「よく見れば子供だと分かるようですが、後ろ姿とか遠目からだと特に勘違いされる人もいますので」
「ご、ごめんなさい!黒髪の方にご迷惑をおかけしてるのね!」
「いいえ。皆、笑顔で声を掛けてくれますよ。あの綺麗な聖女様と同じ髪色なんて羨ましいとまで言われます!こんなこと今までありませんでした!本当にありがとうございました!」
「あ、いや、私はお花を飛ばしたり、水晶に力を込めただけで……」
お披露目の段取りを狂わせちゃったし…。
「私達にとっては素晴らしいお力をお持ちの黒髪の聖女様がこの王国に来てくださったことで、あの迷信を信じる人達が少なくなってとても暮らしやすくなっていますよ」
「そ、そう?」
「はい!」
「はやくおかいものいこう!」
「あ、ごめんね!」
「ミオおねえちゃんもいこう!」
「え!?」
シエナ様と顔を見合わせてクスリと笑い、私達も一緒にお買い物に行くことにした。
二人と一緒に歩きながら、この通りの案内をエリーちゃんがしてくれた。
「あ、はい。そうです」
キョロキョロと周りを見渡し、人が少ないことを確認して帽子を彼女の頭に被せた後に、私も自分の帽子を被った。
「大丈夫ですよ。今は黒髪を恐れる人はこの周辺にはいません。聖女様のお披露目でのことがあったお陰です。ありがとうございました」
「そうなんだ。教えてくれてありがとう。この街に出るのが初めてで、まだよく分からなくて。エリーちゃんも念の為に帽子を被っているの?」
「そうですね。今までの習慣でもありますが、この髪色は珍しいのでまだ目立ちますし、今は…」
チラリと私を見て言いにくそうにしている。
「実は聖女様に間違えられるのです」
「え!?」
「よく見れば子供だと分かるようですが、後ろ姿とか遠目からだと特に勘違いされる人もいますので」
「ご、ごめんなさい!黒髪の方にご迷惑をおかけしてるのね!」
「いいえ。皆、笑顔で声を掛けてくれますよ。あの綺麗な聖女様と同じ髪色なんて羨ましいとまで言われます!こんなこと今までありませんでした!本当にありがとうございました!」
「あ、いや、私はお花を飛ばしたり、水晶に力を込めただけで……」
お披露目の段取りを狂わせちゃったし…。
「私達にとっては素晴らしいお力をお持ちの黒髪の聖女様がこの王国に来てくださったことで、あの迷信を信じる人達が少なくなってとても暮らしやすくなっていますよ」
「そ、そう?」
「はい!」
「はやくおかいものいこう!」
「あ、ごめんね!」
「ミオおねえちゃんもいこう!」
「え!?」
シエナ様と顔を見合わせてクスリと笑い、私達も一緒にお買い物に行くことにした。
二人と一緒に歩きながら、この通りの案内をエリーちゃんがしてくれた。