黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
「……やっぱり…様はドレスの方が好きなのかしら?」

小声でゴニョゴニョと呟くとソフィー様に聞こえてしまったようだ。

「まぁ! ミオお姉様、それはお兄様のことでございますか!?」

「う…」

「まぁぁ!ミオお姉様がお兄様の好みを気にされるだなんて!」

「え、あの…ち、違うのよ…」

は、恥ずかしくて必死に言い訳をする。

「ご安心くださいませ!お兄様はミオお姉様が大好きですのよ!どんな格好をしていてもミオお姉様なら大丈夫ですわ!」

「これは…その…」

フフフッ!と微笑みながら真っ赤な顔をしている私の両手を握ってくれたソフィー様。

「それと、今作製中のドレスです。ミオお姉様、合わせてみてくださいませ!」

「あら、お腹周りがかなりゆったりとしたタイプですね」

「ええ。これから必要になるかと思いまして!」

「これから必要に?」

「皆、楽しみにしておりますわ!」

このふんわりとしたドレスを着ることを?
ドレス作製の時の参考にしたいのかな?

「はい。その時はお知らせしますね」

「ええ!」

大きな瞳を輝かせて喜んでいるソフィー様が可愛いかった。


< 191 / 257 >

この作品をシェア

pagetop