黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
「……あ、どうして?」
「ミオ様、もし無理そうでしたら戻りましょう」
ドクンと胸の鼓動が身体中に響き、その人から目が離せない。
「……あの人なら、大丈夫ですね」
シエナ様がそっと背中を押してくれた。
私は頷き、桜の花を見ているあの人へとゆっくりと近づいて行く。
「シエナ? 人を呼んでおきながら…」
足音に気づいたその人が振り向いた。
「実桜…様」
光輝く金色の髪に澄んだ青い色の瞳の美しい人。
その綺麗な瞳を大きく見開いて驚いている。
私の様子を伺いながら一歩ずつゆっくりと近づいて来てくれた。
「部屋の外に…」
言葉が声にならなくて頷くと、視界いっぱいに溜まっていた涙が零れた。
「私が……怖くはないでしょうか?」
「…怖く…ないわ」
「ありがとうございます。勇気を出してくれて」
毎日会いに来てくれていたあなたにお礼を言うのは私の方なのに、言葉が上手く出てこない。
「触れても?」
私はまた頷いて返事をすると、ウィル様が震える手で私の頬の傷と、短くなった黒髪にそっと触れた。
「お守りできず申し訳ございませんでした」
「…ううん。ウィル様がくれたこのお守りが私を助けてくれたわ」
「会いたかった…ッ!」
優しく私を抱きしめるウィル様の温もりに心の底から安心する。
私の頬に流れる涙を拭うウィル様の手に自分の手を重ねて、青い色の瞳を見つめた。
「私も」
気持ちが溢れて胸が苦しいほど甘く痛む。
「信じて…いい?」
綺麗な青い色の瞳が揺れた。
「実桜様…」
「ウィル様が…好きよ」
「……私も…です。実桜様ッ!!」
桜の花びらが優しい風と共に舞う。
私達は会えなかった分の想いを伝えるように抱きしめ合い、離れることができなかった。
「ミオ様、もし無理そうでしたら戻りましょう」
ドクンと胸の鼓動が身体中に響き、その人から目が離せない。
「……あの人なら、大丈夫ですね」
シエナ様がそっと背中を押してくれた。
私は頷き、桜の花を見ているあの人へとゆっくりと近づいて行く。
「シエナ? 人を呼んでおきながら…」
足音に気づいたその人が振り向いた。
「実桜…様」
光輝く金色の髪に澄んだ青い色の瞳の美しい人。
その綺麗な瞳を大きく見開いて驚いている。
私の様子を伺いながら一歩ずつゆっくりと近づいて来てくれた。
「部屋の外に…」
言葉が声にならなくて頷くと、視界いっぱいに溜まっていた涙が零れた。
「私が……怖くはないでしょうか?」
「…怖く…ないわ」
「ありがとうございます。勇気を出してくれて」
毎日会いに来てくれていたあなたにお礼を言うのは私の方なのに、言葉が上手く出てこない。
「触れても?」
私はまた頷いて返事をすると、ウィル様が震える手で私の頬の傷と、短くなった黒髪にそっと触れた。
「お守りできず申し訳ございませんでした」
「…ううん。ウィル様がくれたこのお守りが私を助けてくれたわ」
「会いたかった…ッ!」
優しく私を抱きしめるウィル様の温もりに心の底から安心する。
私の頬に流れる涙を拭うウィル様の手に自分の手を重ねて、青い色の瞳を見つめた。
「私も」
気持ちが溢れて胸が苦しいほど甘く痛む。
「信じて…いい?」
綺麗な青い色の瞳が揺れた。
「実桜様…」
「ウィル様が…好きよ」
「……私も…です。実桜様ッ!!」
桜の花びらが優しい風と共に舞う。
私達は会えなかった分の想いを伝えるように抱きしめ合い、離れることができなかった。