黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
「何かしら?」
聖女の間の中庭からまたエーデル王国の街並みを眺めていたら、今までと違う所があり気になった。
「黒く見える場所が所々であるわ」
「お気づきになられましたか」
シエナ様から詳しく聞いてみると、最近エーデル王国内で植物が枯れる現象が起きているらしい。
「それって…」
「はい。約250年前にこの王国で蔓延した風土病と同じものだと思われます」
「大変!王国中に拡がってしまうのでしょう?」
「ウィリアム様が土の能力が込められた水晶で拡がりを抑えるべく動いております」
「ウィル様が…」
……今世の聖女である私が外に出るのを怖がっているからね。
「桜の花びらに癒しの力を込めて王国中に飛ばしているのに。それだけでは力が足りない? 皆の怪我や病気を眠らせて治すように、直接触れないと駄目なのかしら? 」
「…この風土病に関しては詳しく分かっていないことが多くあります」
「庭園の丘の上からもう少しよく見てみたいわ」
「ですが、ウィリアム様がまだお戻りになられていらっしゃいません。ミオ様をウィリアム様が不在の時には…」
「この前は人払いをしてくれていたんでしょ? ありがとう。今日はシエナ様とアーロ様がいるから大丈夫よ!守ってくれるでしょ?」
「もちろんでございます!」
聖女の間の中庭からまたエーデル王国の街並みを眺めていたら、今までと違う所があり気になった。
「黒く見える場所が所々であるわ」
「お気づきになられましたか」
シエナ様から詳しく聞いてみると、最近エーデル王国内で植物が枯れる現象が起きているらしい。
「それって…」
「はい。約250年前にこの王国で蔓延した風土病と同じものだと思われます」
「大変!王国中に拡がってしまうのでしょう?」
「ウィリアム様が土の能力が込められた水晶で拡がりを抑えるべく動いております」
「ウィル様が…」
……今世の聖女である私が外に出るのを怖がっているからね。
「桜の花びらに癒しの力を込めて王国中に飛ばしているのに。それだけでは力が足りない? 皆の怪我や病気を眠らせて治すように、直接触れないと駄目なのかしら? 」
「…この風土病に関しては詳しく分かっていないことが多くあります」
「庭園の丘の上からもう少しよく見てみたいわ」
「ですが、ウィリアム様がまだお戻りになられていらっしゃいません。ミオ様をウィリアム様が不在の時には…」
「この前は人払いをしてくれていたんでしょ? ありがとう。今日はシエナ様とアーロ様がいるから大丈夫よ!守ってくれるでしょ?」
「もちろんでございます!」