黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
第九章 黒髪の眠りの聖女
私の眠りの聖女。
あれから1年、あなたはまだ眠り続けている。
また10年間眠り続けるのだろうか。
それともそれ以上なのか。
優しく微笑みながら眠っているあなたに問いかける。
そして、私はやはりあなたにこの気持ちを囁き続けてしまう。
でも私はあなたが美しい黒髪と同じ黒い瞳であることも、可愛いらしい笑顔も、胸に響く少し高めの声も、甘い匂いも、柔らかな身体であることも知っている。
10年間恋い焦がれていたあの時とはまた違う気持ちを抱えたまま、それ以上の気持ちを抱えたまま、毎日を過ごしている。
あの時の黒い液体の薬品で身体に焼けつくような痛みで意識を失った後、気づくと自分のベッドにいた。
私の隣には実桜様が眠っていて、その手はしっかりと私の手を握っていた。
愛する人のそんな仕草に嬉しくなったが、顔色の悪さと手の冷たさに心臓が凍りつきそうになった。
すぐに起き上がり、実桜様を横抱きにして聖女の間へと急いだ。
実桜様の聖女の力により、王国に拡がった植物の被害はなくなり、元の状態にまで戻ったと聞いた。
かなりの力を使ったのだろう。
このままでは…ッ!
あれから1年、あなたはまだ眠り続けている。
また10年間眠り続けるのだろうか。
それともそれ以上なのか。
優しく微笑みながら眠っているあなたに問いかける。
そして、私はやはりあなたにこの気持ちを囁き続けてしまう。
でも私はあなたが美しい黒髪と同じ黒い瞳であることも、可愛いらしい笑顔も、胸に響く少し高めの声も、甘い匂いも、柔らかな身体であることも知っている。
10年間恋い焦がれていたあの時とはまた違う気持ちを抱えたまま、それ以上の気持ちを抱えたまま、毎日を過ごしている。
あの時の黒い液体の薬品で身体に焼けつくような痛みで意識を失った後、気づくと自分のベッドにいた。
私の隣には実桜様が眠っていて、その手はしっかりと私の手を握っていた。
愛する人のそんな仕草に嬉しくなったが、顔色の悪さと手の冷たさに心臓が凍りつきそうになった。
すぐに起き上がり、実桜様を横抱きにして聖女の間へと急いだ。
実桜様の聖女の力により、王国に拡がった植物の被害はなくなり、元の状態にまで戻ったと聞いた。
かなりの力を使ったのだろう。
このままでは…ッ!