黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
「ご令嬢方が見惚れてしまうウィリアム殿下の微笑みもミオ様には通用しませんね。見ていられませんよ。ククッ」
「おまえはミオ様に近づくな!」
「ミオ様が昔憧れていた人に風貌が似ているんでしたよね。でも髪型と体格だけでしょう? それに、男性は苦手なはずでは?」
「ソフィーが聞いた話だと、変な男につけられていたところを助けてもらったことがあるそうだ。その助けた男は優しい人だったそうだ」
「なるほど」
「だからおまえは絶対にミオ様には近づくな。話し掛けても駄目だ」
「はいはい。分かっていますよ。ウィリアム殿下もミオ様を目の前にすると10年分の想いが我慢できないでしょうが、頑張って堪えてくださいね。しかし、ウィリアム殿下の護衛である私は必然的に近くにいることになりますが」
「おまえは明日から違う配置に着け」
「は!?」
「『聖女様のお披露目』までのほんの数日のことだ」
「風貌が似ているならダニエル殿下だって当てはまりますよ」
「…期限を伸ばすぞ」
「まったく!早くしてくださいよ!私だってミオ様とお話がしたいんですからね」
「よく調査しておけよ。お披露目もあり、もうすぐ王都の祭りも開催される。王都には人がかなり増えてきている」
「分かっていますよ!」
「ダニエル殿下の方は問題なく視察が行われているか?」
「はい。今は水晶の採掘場にて問題なく過ごされています。聖女様のお披露目までにはこちらに戻る予定です」
「そうか。分かった」
できることならダニエル殿下とミオ様を会わせることも避けたい。
もしミオ様がダニエル殿下に惹かれてしまわれたら…。
「そんなに心配することはないと思いますよ。髪が短めで筋肉質な男は他にもいるじゃないですか」
「……そうだな」
「おまえはミオ様に近づくな!」
「ミオ様が昔憧れていた人に風貌が似ているんでしたよね。でも髪型と体格だけでしょう? それに、男性は苦手なはずでは?」
「ソフィーが聞いた話だと、変な男につけられていたところを助けてもらったことがあるそうだ。その助けた男は優しい人だったそうだ」
「なるほど」
「だからおまえは絶対にミオ様には近づくな。話し掛けても駄目だ」
「はいはい。分かっていますよ。ウィリアム殿下もミオ様を目の前にすると10年分の想いが我慢できないでしょうが、頑張って堪えてくださいね。しかし、ウィリアム殿下の護衛である私は必然的に近くにいることになりますが」
「おまえは明日から違う配置に着け」
「は!?」
「『聖女様のお披露目』までのほんの数日のことだ」
「風貌が似ているならダニエル殿下だって当てはまりますよ」
「…期限を伸ばすぞ」
「まったく!早くしてくださいよ!私だってミオ様とお話がしたいんですからね」
「よく調査しておけよ。お披露目もあり、もうすぐ王都の祭りも開催される。王都には人がかなり増えてきている」
「分かっていますよ!」
「ダニエル殿下の方は問題なく視察が行われているか?」
「はい。今は水晶の採掘場にて問題なく過ごされています。聖女様のお披露目までにはこちらに戻る予定です」
「そうか。分かった」
できることならダニエル殿下とミオ様を会わせることも避けたい。
もしミオ様がダニエル殿下に惹かれてしまわれたら…。
「そんなに心配することはないと思いますよ。髪が短めで筋肉質な男は他にもいるじゃないですか」
「……そうだな」