黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
地上では皆が慌ただしく走り出していた。
ふと横を見ると近くにある窓の向こうの部屋にいる国王様と目が合った!
国王様が私を仰視していたけど、バルコニーに急いで出て来てくれた。
「は!? ミ、ミオ様!? 浮いている!?」
「こ、こ、国王様…」
状況が飲み込めない国王様はただ驚きの表情をするばかり。
「父上!ミオ様をバルコニーに引き寄せてください!」
下からウィル様が国王様に向かって叫んでいる。
国王様もハッとして私を助けようとして手を伸ばしてくれた。
私も手を伸ばそうとしたら、王宮騎士団の制服を着た大柄の男性数名が加勢するようにバルコニーに出て来た!
「ヒッ!」
見知らぬ男性に驚いて、逃げるように手を引き下げた私は咄嗟に風の力を操ってしまった!
「きゃあああッ!!」
急にグンッと椅子が斜めに下降して、ハンカチが引っ掛かっている木に向かって行く!
ジェ、ジェットコースター!?
このままじゃ木にぶつかってしまう!
止まってー!!
また皆の悲鳴が響いた!
「「「ミオ様ッ!!」」」
もうダメ!ぶつかる!!
衝撃を覚悟していたら木の目の前で止まった!
「え!嘘!? 止まったぁ!」
そっと手を伸ばしてハンカチを取る。
「やったわ!」
ホッとして下を向くと皆の心配そうな顔が見え、たくさんの人達がマットのような物や絨毯、クッションとかいろいろ運んで来てくれているようだった。
私はゆっくりと下降するように念じてみた。
すると今度は思う通りに力の加減ができたようで、徐々に地上に近づいていく。
「ミオ様、こちらへ!」
両手を伸ばしてくれているウィル様の顔と、もうすぐ地面だという安心感で力が抜けてしまった。
「ウ、ウィル様ぁ」
私も手を伸ばすと、ガクンとバランスが崩れてウィル様の方へとずり落ちてしまった!
「きゃああッ!」
そんな私をウィル様はしっかりと抱き留めてくれて二人共に倒れ込む。
バフッ!!
「ミオ様ッ!お怪我はありませんか!?」
私の下敷きになっているウィル様が上半身を起こして私の無事を確かめている。
「は、はいぃぃ…」
ウィル様にしがみついて返事をした。
「良かった…!」
安堵のため息をついて、私の身体をギュッと抱きしめてくれるウィル様。
耳元で聞こえる声はやっぱり私が一番安心する声。
どうしてなのかは分からないけれど…。
「こ、怖かったぁ!」
安心したからか涙がポロポロと出てきた。
「ミオ様…心配しました」
ふと横を見ると近くにある窓の向こうの部屋にいる国王様と目が合った!
国王様が私を仰視していたけど、バルコニーに急いで出て来てくれた。
「は!? ミ、ミオ様!? 浮いている!?」
「こ、こ、国王様…」
状況が飲み込めない国王様はただ驚きの表情をするばかり。
「父上!ミオ様をバルコニーに引き寄せてください!」
下からウィル様が国王様に向かって叫んでいる。
国王様もハッとして私を助けようとして手を伸ばしてくれた。
私も手を伸ばそうとしたら、王宮騎士団の制服を着た大柄の男性数名が加勢するようにバルコニーに出て来た!
「ヒッ!」
見知らぬ男性に驚いて、逃げるように手を引き下げた私は咄嗟に風の力を操ってしまった!
「きゃあああッ!!」
急にグンッと椅子が斜めに下降して、ハンカチが引っ掛かっている木に向かって行く!
ジェ、ジェットコースター!?
このままじゃ木にぶつかってしまう!
止まってー!!
また皆の悲鳴が響いた!
「「「ミオ様ッ!!」」」
もうダメ!ぶつかる!!
衝撃を覚悟していたら木の目の前で止まった!
「え!嘘!? 止まったぁ!」
そっと手を伸ばしてハンカチを取る。
「やったわ!」
ホッとして下を向くと皆の心配そうな顔が見え、たくさんの人達がマットのような物や絨毯、クッションとかいろいろ運んで来てくれているようだった。
私はゆっくりと下降するように念じてみた。
すると今度は思う通りに力の加減ができたようで、徐々に地上に近づいていく。
「ミオ様、こちらへ!」
両手を伸ばしてくれているウィル様の顔と、もうすぐ地面だという安心感で力が抜けてしまった。
「ウ、ウィル様ぁ」
私も手を伸ばすと、ガクンとバランスが崩れてウィル様の方へとずり落ちてしまった!
「きゃああッ!」
そんな私をウィル様はしっかりと抱き留めてくれて二人共に倒れ込む。
バフッ!!
「ミオ様ッ!お怪我はありませんか!?」
私の下敷きになっているウィル様が上半身を起こして私の無事を確かめている。
「は、はいぃぃ…」
ウィル様にしがみついて返事をした。
「良かった…!」
安堵のため息をついて、私の身体をギュッと抱きしめてくれるウィル様。
耳元で聞こえる声はやっぱり私が一番安心する声。
どうしてなのかは分からないけれど…。
「こ、怖かったぁ!」
安心したからか涙がポロポロと出てきた。
「ミオ様…心配しました」