黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
ウィル様の公開プロポーズから1週間。
私達は仲の良い婚約者同士だともっぱらの噂だ。
特に今まで恋人や婚約者の話なんて聞かなかったという次期国王であるウィル様がプロポーズをしたものだから、王国中の国民が驚き、お祝いモードになっていて、新聞では号外が出た程だ。
あの日『聖女のお披露目』の式典後に、皆からお祝いを言われるのはなぜかと聞くと、ウィル様が私にプロポーズをし、私がそれに応えたと言う。
「あれがプロポーズ!? 私が応えた!!?」
「ええ。ミオ様は私の婚約者になりました」
とても嬉しそうで、幸せそうな顔のウィル様を呆然としながら見る。
この王国のプロポーズの仕方があの時にウィル様がしたことで、男性は相手の女性に向かって片膝を突いて跪き、見つめた後に立ち上がり相手の女性の髪にキスをして、胸に手を添えて返事を待つ。
そして女性はプロポーズを受ける時は男性の身体に触れると返事になり、それは顔に近い位置であればある程、愛しているという返事になるという。
私は頬の辺りに手を添えてしまったから、ウィル様を『とても愛している』と返事をしたことになるそうだ。
「でも私は知らなかったし!そもそもウィル様の髪に付いていた桜の花びらを取っただけなのに! 無効よ!!」
「こんなに王国中の人々がお祝いをしてくれている中で、間違いでしたとは今さら言えませんよ」
「うっ!」
知らなかったとはいえ、プロポーズを受けてしまった私は何も言えなくなる。
「……もしかして、あの青いベールにも何か意味があったの?」
式典の前に控え室での周りの人達のざわめきを思い出す。
「もちろんです」
「どんな!?」
この王国の結婚式では新郎は新婦に自分の瞳の色のベールを贈るようだ。
『新郎の愛しい人』という意味らしい…。
「黒髪を隠しておく為じゃなかったの!?」
「それもあります」
ニコリと笑ってついでみたいに言ってる!
私達は仲の良い婚約者同士だともっぱらの噂だ。
特に今まで恋人や婚約者の話なんて聞かなかったという次期国王であるウィル様がプロポーズをしたものだから、王国中の国民が驚き、お祝いモードになっていて、新聞では号外が出た程だ。
あの日『聖女のお披露目』の式典後に、皆からお祝いを言われるのはなぜかと聞くと、ウィル様が私にプロポーズをし、私がそれに応えたと言う。
「あれがプロポーズ!? 私が応えた!!?」
「ええ。ミオ様は私の婚約者になりました」
とても嬉しそうで、幸せそうな顔のウィル様を呆然としながら見る。
この王国のプロポーズの仕方があの時にウィル様がしたことで、男性は相手の女性に向かって片膝を突いて跪き、見つめた後に立ち上がり相手の女性の髪にキスをして、胸に手を添えて返事を待つ。
そして女性はプロポーズを受ける時は男性の身体に触れると返事になり、それは顔に近い位置であればある程、愛しているという返事になるという。
私は頬の辺りに手を添えてしまったから、ウィル様を『とても愛している』と返事をしたことになるそうだ。
「でも私は知らなかったし!そもそもウィル様の髪に付いていた桜の花びらを取っただけなのに! 無効よ!!」
「こんなに王国中の人々がお祝いをしてくれている中で、間違いでしたとは今さら言えませんよ」
「うっ!」
知らなかったとはいえ、プロポーズを受けてしまった私は何も言えなくなる。
「……もしかして、あの青いベールにも何か意味があったの?」
式典の前に控え室での周りの人達のざわめきを思い出す。
「もちろんです」
「どんな!?」
この王国の結婚式では新郎は新婦に自分の瞳の色のベールを贈るようだ。
『新郎の愛しい人』という意味らしい…。
「黒髪を隠しておく為じゃなかったの!?」
「それもあります」
ニコリと笑ってついでみたいに言ってる!