【コミカライズ決定】転生もふもふ令嬢のまったり領地改革記 ークールなお義兄様とあまあまスローライフを楽しんでいますー
2.全世界伝説狐連合会
「えー、それではルネ・ルナールの死に戻りを可決します」
私はパチリと目を覚ました。
真っ白な雲の上のような空間で私は目を覚ました。
起き上がって周囲を見ると、狐たちが私を取り囲んでいる。
白い狐、黄色い狐、赤い狐と黒い狐。大小様々、尻尾がたくさん生えている狐までいる。
「? なにごと?」
私は目を白黒とさせた。
「おや、起きたな。ルネ・ルナール」
銀色の大きな狐が私に話しかけた。
「……狐が話してる……」
呆然とする私を見て、銀の狐は笑った。
そして、パチンと指を鳴らすと、ポンと見た目が変る。
そこには、ストレートの銀髪で、銀の狐耳を持った美青年がいた。
「我が輩は、精霊ライネケ。お前の侯爵家をルナール領へ導いた狐だ」
「精霊ライネケ様!」
私は驚き、居住まいを正した。
「お前は先程、断首され死んだ」
怖ろしい瞬間を思い出し、ゾッとする。
「しかし、あまりにも不遇な人生であった。よって、ここ『全世界伝説狐連合会』にて、生き直すことが許された」
ライネケ様はドヤ顔でふんぞり返る。
「全世界伝説狐連合会……?」
初めて聞いた名前だ。
「世界各国、次元を超えた様々な場所に存在する伝説の狐があつまる連合会だ」
説明されても意味がわからない。
「ということで、お前は侯爵家に拾われるところから人生をやり直せることが決まった」
「本当ですか!?」
「本当だ。今度こそ我が領ルナール領をもり立てろ。クソ革命軍の直轄など気にいらんのだ! あの無知な奴ら、遺物の価値もわからずに、我が輩の神殿をめちゃくちゃにしおって!」
ライネケ様は吐き捨てた。
怒り狂うライネケ様を見て私は思う。
私が……というより、そっちが本音じゃない?
「それにな、これを見よ」
そう言うと、ライネケ様の前に巻物が現れ開かれた。
「これは、ルナール領民の嘆願書だ。お前たち侯爵家の罪を減じてほしいと、訴えていたのだ。無論、焼き捨てられてしまったが」
「そんなことをしたら……なにをされるか……」
「そうだ、それでも、侯爵家を守ろうとしたのだ」
私は最期に見た涙を流す領民の姿を思い出した。
ジーンと心が温まる。
すると、ライネケ様の足もとに、ポンとブドウが現れた。
「そして、このように今でも、我が輩の神殿に侯爵家の復興を願う者がいる」
私は目の奥が熱くなった。
ギュッと手のひらを握り絞める。
「ルネよ」
そう言うと、ライネケ様は私の頭をポンポンと叩いた。
「今度は、我々の声が聞こえる耳をくれてやる。だから、幸せになるんだぞ」
ライネケ様がそう言うと、私の額に鼻先をつけた。
濡れた冷たい鼻先だった。
「これで契約完了だ」
銀の光りが私を包み込み、ホンワリと温かくなる。
「必要ならばいつでも私を召喚しろ」
ライネケ様の声は優しい。
幸せな気持ちで満たされて、私の瞼は静かに降りていった。
私はパチリと目を覚ました。
真っ白な雲の上のような空間で私は目を覚ました。
起き上がって周囲を見ると、狐たちが私を取り囲んでいる。
白い狐、黄色い狐、赤い狐と黒い狐。大小様々、尻尾がたくさん生えている狐までいる。
「? なにごと?」
私は目を白黒とさせた。
「おや、起きたな。ルネ・ルナール」
銀色の大きな狐が私に話しかけた。
「……狐が話してる……」
呆然とする私を見て、銀の狐は笑った。
そして、パチンと指を鳴らすと、ポンと見た目が変る。
そこには、ストレートの銀髪で、銀の狐耳を持った美青年がいた。
「我が輩は、精霊ライネケ。お前の侯爵家をルナール領へ導いた狐だ」
「精霊ライネケ様!」
私は驚き、居住まいを正した。
「お前は先程、断首され死んだ」
怖ろしい瞬間を思い出し、ゾッとする。
「しかし、あまりにも不遇な人生であった。よって、ここ『全世界伝説狐連合会』にて、生き直すことが許された」
ライネケ様はドヤ顔でふんぞり返る。
「全世界伝説狐連合会……?」
初めて聞いた名前だ。
「世界各国、次元を超えた様々な場所に存在する伝説の狐があつまる連合会だ」
説明されても意味がわからない。
「ということで、お前は侯爵家に拾われるところから人生をやり直せることが決まった」
「本当ですか!?」
「本当だ。今度こそ我が領ルナール領をもり立てろ。クソ革命軍の直轄など気にいらんのだ! あの無知な奴ら、遺物の価値もわからずに、我が輩の神殿をめちゃくちゃにしおって!」
ライネケ様は吐き捨てた。
怒り狂うライネケ様を見て私は思う。
私が……というより、そっちが本音じゃない?
「それにな、これを見よ」
そう言うと、ライネケ様の前に巻物が現れ開かれた。
「これは、ルナール領民の嘆願書だ。お前たち侯爵家の罪を減じてほしいと、訴えていたのだ。無論、焼き捨てられてしまったが」
「そんなことをしたら……なにをされるか……」
「そうだ、それでも、侯爵家を守ろうとしたのだ」
私は最期に見た涙を流す領民の姿を思い出した。
ジーンと心が温まる。
すると、ライネケ様の足もとに、ポンとブドウが現れた。
「そして、このように今でも、我が輩の神殿に侯爵家の復興を願う者がいる」
私は目の奥が熱くなった。
ギュッと手のひらを握り絞める。
「ルネよ」
そう言うと、ライネケ様は私の頭をポンポンと叩いた。
「今度は、我々の声が聞こえる耳をくれてやる。だから、幸せになるんだぞ」
ライネケ様がそう言うと、私の額に鼻先をつけた。
濡れた冷たい鼻先だった。
「これで契約完了だ」
銀の光りが私を包み込み、ホンワリと温かくなる。
「必要ならばいつでも私を召喚しろ」
ライネケ様の声は優しい。
幸せな気持ちで満たされて、私の瞼は静かに降りていった。