ブランカ/Blanca―30代女性警察官の日常コメディ
 私は休みの時は一時間ほどかけて筋トレをしている。汗を流すのはとても気持ちが良いし、ストレス発散にもなる。いつか私はサンドバッグを買おうと思っている。

 筋トレを終えてシャワーを浴びていると、またスマートフォンが鳴った。
 私は緊急連絡に備えてシャワー中であろうとも肌身放さずスマートフォンを手元に置いていて、風呂場ではチャック付きの保存袋に入れている。

 風呂場にもスマートフォンを持ち込まなければならない仕事だなんて警察官の募集要項には書いてなかったじゃないかと言いたいが、濡れた手で触りたくなくて鳴っても出ないから言わないでいる。それにシャワーの音で着信音が聞こえないのだから風呂場に持ち込まなくても良いとも思っている。

 そんな事を考えながらもスマートフォンを手に取り画面を見ると、そこにはやはり『出なくていい』と表示されていた。
 もちろん私は無視した。

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