王家の影はポンコツ令嬢!はじめての任務で×××
「それくらい出来なきゃ次期宰相なんて務まらないからね」
「納得致しましたわ!!」
「うん、絶対クリスティナ嬢の方がチョロチョロのチョロだよ、可愛いけど」
ふふふと笑った彼がぎゅっと私を抱き締める。
抱き締められた私は、思ったよりも早い彼の鼓動に気付くとなんだか堪らない気持ちになって。
“あったかいわ⋯”
そっと彼の背中に腕を回すと、さっきより少しだけ強く抱き締められた。
――それは遠い昔のある日。
『あら?こんなところで何をしておりますの』
明るい茶髪にアメジスト色の瞳をした少女が、そのくりくりした瞳を見開いて僕に聞く。
『⋯頑張っても誰も褒めてくれないんだ。宰相の息子なんだから当たり前って言うんだよ』
『貴方は宰相になりたいの?』
『それは、まぁ⋯』
『なるほど、ではご褒美が足りないんですわね』
『そ⋯う、だけどそうじゃないっていうか⋯!えっとね、人には承認欲求ってものがあってね⋯』
『えぇえぇ!わかっておりますとも!』
明らかにわかってないその少女だったが、何故か彼女は謎の自信に満ち溢れていて。
『私がご褒美になってあげますわ!』
「納得致しましたわ!!」
「うん、絶対クリスティナ嬢の方がチョロチョロのチョロだよ、可愛いけど」
ふふふと笑った彼がぎゅっと私を抱き締める。
抱き締められた私は、思ったよりも早い彼の鼓動に気付くとなんだか堪らない気持ちになって。
“あったかいわ⋯”
そっと彼の背中に腕を回すと、さっきより少しだけ強く抱き締められた。
――それは遠い昔のある日。
『あら?こんなところで何をしておりますの』
明るい茶髪にアメジスト色の瞳をした少女が、そのくりくりした瞳を見開いて僕に聞く。
『⋯頑張っても誰も褒めてくれないんだ。宰相の息子なんだから当たり前って言うんだよ』
『貴方は宰相になりたいの?』
『それは、まぁ⋯』
『なるほど、ではご褒美が足りないんですわね』
『そ⋯う、だけどそうじゃないっていうか⋯!えっとね、人には承認欲求ってものがあってね⋯』
『えぇえぇ!わかっておりますとも!』
明らかにわかってないその少女だったが、何故か彼女は謎の自信に満ち溢れていて。
『私がご褒美になってあげますわ!』