王家の影はポンコツ令嬢!はじめての任務で×××
2.与えられた次の任務は
「⋯で、来ちゃった、と」
「はい!そうですの。こちら父からの手紙です」
馬車の横を通り抜けようとした馬を呼び止め、手紙を代わりに渡すと約束し預かってきた私は、出迎えてくれたディーデリック様に笑顔でそれを手渡した。
“遠慮しなくてもいいのに20回も断られたんだものね”
そして最後には私の慈悲深き様に感動の涙を流していた侍従を思い出し大きく頷く。
そうまでしたのだからきっとさぞ重大な内容が書かれているのだろうと予測した私は、未来の妻として恥ずかしくないよう冷静に微動だにせずディーデリック様からの反応を待ちー⋯
「⋯気になってるのかな?」
「そんなことはありませんわよ!?」
「ふふ、そんだけ挙動不審なら気付かないはずないんだけどー⋯はい、見てもいいよ?」
ペラリと眼前に出された手紙には⋯
「⋯謝罪だけ?」
急いで書いたのだろう、いつもより少し荒い字でたった一言、『申し訳ありません』とだけ書かれていて。
「一体何の謝罪なのかしら⋯」
「そうだねぇ、まぁ俺はこんなハチャメチャなところも可愛いと思ってるからいいんだけどね」
「はい!そうですの。こちら父からの手紙です」
馬車の横を通り抜けようとした馬を呼び止め、手紙を代わりに渡すと約束し預かってきた私は、出迎えてくれたディーデリック様に笑顔でそれを手渡した。
“遠慮しなくてもいいのに20回も断られたんだものね”
そして最後には私の慈悲深き様に感動の涙を流していた侍従を思い出し大きく頷く。
そうまでしたのだからきっとさぞ重大な内容が書かれているのだろうと予測した私は、未来の妻として恥ずかしくないよう冷静に微動だにせずディーデリック様からの反応を待ちー⋯
「⋯気になってるのかな?」
「そんなことはありませんわよ!?」
「ふふ、そんだけ挙動不審なら気付かないはずないんだけどー⋯はい、見てもいいよ?」
ペラリと眼前に出された手紙には⋯
「⋯謝罪だけ?」
急いで書いたのだろう、いつもより少し荒い字でたった一言、『申し訳ありません』とだけ書かれていて。
「一体何の謝罪なのかしら⋯」
「そうだねぇ、まぁ俺はこんなハチャメチャなところも可愛いと思ってるからいいんだけどね」