王家の影はポンコツ令嬢!はじめての任務で×××
「えぇ!私は完璧にこの快楽に打ち勝ちましたのよッ!だから言いましたでしょう!?私にかかればこんなのチョロチョロのチョロなんですの!」
「そうだねぇ、チョロチョロのチョロだったかぁ」
「えぇ!チョロチョロのチョロですわ!」


確かに何度も危ない場面はあった。
声が漏れそうになる場面もあったし、流されそうになる場面も、彼の唇に目を奪われた瞬間だってあったけれど。


「ご覧いただきまして!?私は乗り越えたんですの!耐えきったんですわぁ~っ!」
「ふふ、偉いねぇクリスティナは」

カチャンと鍵が閉められた音がし、扉の方に顔を向けると思ったよりも近い位置にディーデリック様がいてドキリとする。


“こ、この距離は⋯!”

ずっとお預けされている唇への口付けかと思った私だったが、その推測は外れふわりと抱き抱えられた。


「ひゃあ!?」
「ふふ、まずはクリスティナの成果を確認しなきゃね?」
「成果⋯ですの?」

にこりと笑ったディーデリック様に抱き抱えられた私はそっとベッドに下ろされる。
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