王家の影はポンコツ令嬢!はじめての任務で×××
“⋯流石ですわ!確かにぴったりと椅子を並べていたお陰で彼に引き寄せられてもバランスを崩しませんものね!”
私は、この先まで見通した椅子の配置に感動し深く頷きながら彼の体にそっと委ねる。
「⋯なぁ、俺は何を見させられてるんだ?」
「?」
気付けば頭を抱えていた殿下がぼそりとそう呟くが⋯
「あ、また薔薇をいただいても?彼女には深紅の薔薇が似合うから」
なんて、ディーデリック様の笑顔を見てそれ以上は聞かれなかった。
「まぁ!もしかして私が潜入した時にこの薔薇が飾られていたのは⋯」
「あぁ、もちろんクリスティナが喜ぶといいなぁと思ったから、事前に飾っておいたんだよ」
「流石ですわ!⋯と思ったのですが⋯」
事前に、という部分が引っかかる。
何故なら私が彼の寝室に潜入する事はもちろん知らなかったはずだし、もし知っていたのなら彼が寝ているはずもない訳で⋯
「ふふ、次期宰相になる為には予知夢くらい使いこなさないとね」
「まぁまぁまぁ!予知夢でしたの!そうですわね、ディーデリック様は寝ていらしたものねっ」
「うん、俺は寝てたからね」
「うふふ」
「あはは」
私は、この先まで見通した椅子の配置に感動し深く頷きながら彼の体にそっと委ねる。
「⋯なぁ、俺は何を見させられてるんだ?」
「?」
気付けば頭を抱えていた殿下がぼそりとそう呟くが⋯
「あ、また薔薇をいただいても?彼女には深紅の薔薇が似合うから」
なんて、ディーデリック様の笑顔を見てそれ以上は聞かれなかった。
「まぁ!もしかして私が潜入した時にこの薔薇が飾られていたのは⋯」
「あぁ、もちろんクリスティナが喜ぶといいなぁと思ったから、事前に飾っておいたんだよ」
「流石ですわ!⋯と思ったのですが⋯」
事前に、という部分が引っかかる。
何故なら私が彼の寝室に潜入する事はもちろん知らなかったはずだし、もし知っていたのなら彼が寝ているはずもない訳で⋯
「ふふ、次期宰相になる為には予知夢くらい使いこなさないとね」
「まぁまぁまぁ!予知夢でしたの!そうですわね、ディーデリック様は寝ていらしたものねっ」
「うん、俺は寝てたからね」
「うふふ」
「あはは」