あの頃言えなかったありがとうを、今なら君に
歯列をなぞるように動かされ、ゾワリと私の快感を誘った盛岡はそのまま私の舌を強く吸いながら弄っていた胸の両先端をピンッと弾いて。

「あ、ひゃあっ」
「ん⋯きもちーか?」
「や、ばか⋯っ、あぁんっ」

訳がわからないまま与えられる快感にただ体を捩るしか出来なくなっていた私は、太股までおりてきていた盛岡の手に気付かなくて⋯


くちゅ、と音がして息を呑む。

「濡れてるな」
「ま⋯っ!だ、ダメ、やだやだ、言わないで⋯っ」

流されるように与えられた愛撫を受け入れていた事が丸わかりのソコは、『気持ちいい』を明確にするかのように十分蜜を溢れさせていた。

「なんで?俺は嬉しいぞ」
「や、やだって⋯、だめ、恥ずかしから⋯っ」
「⋯恥ずかしい、は言っちゃダメだと親から教わらなかったのか?」
「は、はぁっ!?」

“教わるわけないでしょ!”

一瞬真顔になった盛岡に、そんなに卑猥な言葉じゃないわよ!という本気のツッコミを心の中でする。

何故心の中でだけだったのかと言うと、それはもちろんー⋯


「ッ、ひゃ、ぁあんっ」
「ナカ、あっつ⋯」

ちゅくりと盛岡の指が挿入されたからだった。
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