あの頃言えなかったありがとうを、今なら君に
「急にじゃねぇよ、まさかと思ってみてたらお前は!!」
“何よ、見てたならチンする前に声かけなさいよ!”
なんて内心文句を言うが、そもそもほっといて欲しい訳で。
「⋯ポリエステルかなんだか知らないけど、私は熱いコーヒーが飲みたいの。ほっといてくれるかしら?」
怒鳴りながら取り出され、未だに盛岡に握られているコーヒーの紙コップを指差しながらそう文句を言う。
「熱いコーヒーがどうしても飲みたいならちゃんとしたコップに移して飲め。紙コップのレンジ使用は不可だバカ」
「な⋯っ!」
二度目の『バカ』で頭に一気に血がのぼった私は、残業疲れもあって冷静さを完全に欠いていて。
「別にちょっとくらいいいでしょ!」
「会社の備品だぞ、バカ!」
「あんたバカしか言えない訳!?」
「山形がバカな事をしなけりゃ、バカ呼ばわりとかしねぇっつの!」
今思えば本当に下らない怒鳴り合いなのだが⋯
それでも相手が腹立たしい男となればより嫌悪感は強くなるもので。
「あーもー、ほんっと鬱陶しいわね!ぬるいまま飲めばいいってことでしょ!」
“何よ、見てたならチンする前に声かけなさいよ!”
なんて内心文句を言うが、そもそもほっといて欲しい訳で。
「⋯ポリエステルかなんだか知らないけど、私は熱いコーヒーが飲みたいの。ほっといてくれるかしら?」
怒鳴りながら取り出され、未だに盛岡に握られているコーヒーの紙コップを指差しながらそう文句を言う。
「熱いコーヒーがどうしても飲みたいならちゃんとしたコップに移して飲め。紙コップのレンジ使用は不可だバカ」
「な⋯っ!」
二度目の『バカ』で頭に一気に血がのぼった私は、残業疲れもあって冷静さを完全に欠いていて。
「別にちょっとくらいいいでしょ!」
「会社の備品だぞ、バカ!」
「あんたバカしか言えない訳!?」
「山形がバカな事をしなけりゃ、バカ呼ばわりとかしねぇっつの!」
今思えば本当に下らない怒鳴り合いなのだが⋯
それでも相手が腹立たしい男となればより嫌悪感は強くなるもので。
「あーもー、ほんっと鬱陶しいわね!ぬるいまま飲めばいいってことでしょ!」