夢を追って、少女はオトナになる。
「・・・スズ、眩しい。もう起きたの。」
布団の中なのに、また、新しい温もりに包まれた。
なぜ、こいつを家に入れてしまったのか。
「・・・ねえ、スマホ見えないんだけど。」
「・・・寒いじゃん、ダメ?」
ねっとりした猫撫声、明るく染めた茶髪に筋肉質な体は寒いという割にはそのままの状態である。
ああ、朝から私に悪い。もっとも、もう朝ではないが。
「・・・寒いなら、上の服着なよ。」
「・・・スズ、寝起き絶対に機嫌悪いよね。冷たい。」
誰のせいで、と思わず男と布団を払い退けて言いそうになった瞬間だった。
徐々に頭も働いてきたところで、ちらっと見えた、1通のメッセージに気づいた。