転校から始まる逆ハーレム(本人に自覚なし)
「梨奈〜あたしには?」
明るい咲ちゃんの声でハッと我に帰った。そうだ。咲ちゃんにお礼を言わなくては…!
「ありがとう!咲ちゃん!」
咲ちゃんが嬉しそうに笑って
「梨奈を妹にしたいね」
と言ってくれてちょっと照れくさかった。
「梨奈ちゃんごめんね?」
その声を聞いて高梨くんと話していたことを思い出す。申し訳なさそうにしていて不自然な笑みもうっすらとしか残っていない。
「大丈夫です。篠宮くんの話で悪気はなかったってわかりましたし」
それを聞いた篠宮くんが嬉しそうに微笑む。癒されるなぁ。叶くんがあざと可愛いだったら篠宮くんは自然な可愛さって感じだと思う。
そんなことを考えてるとまた高梨くんの顔が不自然な笑みに戻ってしまった。
「高梨くん!」
ちょっと近づいて他の人に聞こえないように伝えた。
「そんなにいつも取り繕った顔をしなくていいよ?驚いた顔の時の方がよっぽどいいと思う。」
それを聞いた高梨くんは心底驚いたような表情をしたあと、満面の笑みを浮かべた。
「叶が懐くのもわかるかもな。ありがとう。」
その笑顔は初めて見る本当の笑顔でとても楽しそうだった。
昼休みになると咲ちゃんが私に
「あたしと食べない?」
と誘ってきた。願ったり叶ったりな申し出で喜んで受けた。学校見学はきっとご飯の後だよね。
「俺も一緒に食べていい?」
篠宮くんと高梨くんが隣の席から声をかけてきた。どうせならみんなで食べた方が楽しいかも…男の子に対する苦手意識も叶くんのおかげでだいぶ無くなったしより慣れるチャンス!
「咲ちゃんがいいのなら」
「梨奈の好きにしていいよ」
ということで一緒に食べることに。
日和さんの作ってくれたお弁当はとても美味しそうで人から作ってもらったお弁当の美味しさに幸せな気持ちになる。
「梨奈すごい美味しそうに食べるね」
「今日はひ…お母さんが作ってくれたから」
「日比野さん自分でも作るの?」
ちょっと言葉に詰まる。これからはあまり作らないし…
「ほんのたまにだけどね」
そう言って誤魔化す私の心には隠せる気がしないという不安が広がっていた。
早く叶くんに許可を取ろう。そう心に決めて食べていると
「日比野さんいる?」
叶くんが教室にやってきた。叶ファンの子がまた睨んでいるのを視界の端で捉えた。
明るい咲ちゃんの声でハッと我に帰った。そうだ。咲ちゃんにお礼を言わなくては…!
「ありがとう!咲ちゃん!」
咲ちゃんが嬉しそうに笑って
「梨奈を妹にしたいね」
と言ってくれてちょっと照れくさかった。
「梨奈ちゃんごめんね?」
その声を聞いて高梨くんと話していたことを思い出す。申し訳なさそうにしていて不自然な笑みもうっすらとしか残っていない。
「大丈夫です。篠宮くんの話で悪気はなかったってわかりましたし」
それを聞いた篠宮くんが嬉しそうに微笑む。癒されるなぁ。叶くんがあざと可愛いだったら篠宮くんは自然な可愛さって感じだと思う。
そんなことを考えてるとまた高梨くんの顔が不自然な笑みに戻ってしまった。
「高梨くん!」
ちょっと近づいて他の人に聞こえないように伝えた。
「そんなにいつも取り繕った顔をしなくていいよ?驚いた顔の時の方がよっぽどいいと思う。」
それを聞いた高梨くんは心底驚いたような表情をしたあと、満面の笑みを浮かべた。
「叶が懐くのもわかるかもな。ありがとう。」
その笑顔は初めて見る本当の笑顔でとても楽しそうだった。
昼休みになると咲ちゃんが私に
「あたしと食べない?」
と誘ってきた。願ったり叶ったりな申し出で喜んで受けた。学校見学はきっとご飯の後だよね。
「俺も一緒に食べていい?」
篠宮くんと高梨くんが隣の席から声をかけてきた。どうせならみんなで食べた方が楽しいかも…男の子に対する苦手意識も叶くんのおかげでだいぶ無くなったしより慣れるチャンス!
「咲ちゃんがいいのなら」
「梨奈の好きにしていいよ」
ということで一緒に食べることに。
日和さんの作ってくれたお弁当はとても美味しそうで人から作ってもらったお弁当の美味しさに幸せな気持ちになる。
「梨奈すごい美味しそうに食べるね」
「今日はひ…お母さんが作ってくれたから」
「日比野さん自分でも作るの?」
ちょっと言葉に詰まる。これからはあまり作らないし…
「ほんのたまにだけどね」
そう言って誤魔化す私の心には隠せる気がしないという不安が広がっていた。
早く叶くんに許可を取ろう。そう心に決めて食べていると
「日比野さんいる?」
叶くんが教室にやってきた。叶ファンの子がまた睨んでいるのを視界の端で捉えた。