花縁~契約妻は傲慢御曹司に求愛される~
14.もう一度、あなたと恋愛結婚を
「依織、上手に吹けたね」
生後十カ月を過ぎた息子が、ご機嫌な様子でおもちゃのラッパを吹く。
小さな手で掴みやすい青色のおもちゃは最近のお気に入りだ。
両手を上げて喜ぶ姿が可愛らしくて、つい離乳食を片付ける手が止まる。
午後七時を少し過ぎ、そろそろお風呂の準備をと考えていると、玄関ドアが慌ただしく開く音がした。
「依織、パパが帰って来たよ」
話しかけ、つかまり立ちをしていた息子をゆっくり抱き上げる。
リビングのドアを出るとスーツ姿の依玖さんが立っていて私たちを見ると、嬉しそうに頬を緩めた。
「お帰りなさい、お疲れ様」
「ただいま、逢花、依織」
そう言って、足早に洗面所に向かう。
依織が産まれてから、彼は帰宅するとすぐに手洗いなどを済ませ手早く部屋着に着替えるようになった。
「逢花、今日も一日ありがとう」
再びリビングに戻って来た依玖さんが私の頬にキスをして、腕の中の依織を抱き上げる。
そして私の唇を啄む。
さらにご機嫌な依織にただいま、ともう一度話しかけてギュッと抱きしめていた。
生後十カ月を過ぎた息子が、ご機嫌な様子でおもちゃのラッパを吹く。
小さな手で掴みやすい青色のおもちゃは最近のお気に入りだ。
両手を上げて喜ぶ姿が可愛らしくて、つい離乳食を片付ける手が止まる。
午後七時を少し過ぎ、そろそろお風呂の準備をと考えていると、玄関ドアが慌ただしく開く音がした。
「依織、パパが帰って来たよ」
話しかけ、つかまり立ちをしていた息子をゆっくり抱き上げる。
リビングのドアを出るとスーツ姿の依玖さんが立っていて私たちを見ると、嬉しそうに頬を緩めた。
「お帰りなさい、お疲れ様」
「ただいま、逢花、依織」
そう言って、足早に洗面所に向かう。
依織が産まれてから、彼は帰宅するとすぐに手洗いなどを済ませ手早く部屋着に着替えるようになった。
「逢花、今日も一日ありがとう」
再びリビングに戻って来た依玖さんが私の頬にキスをして、腕の中の依織を抱き上げる。
そして私の唇を啄む。
さらにご機嫌な依織にただいま、ともう一度話しかけてギュッと抱きしめていた。