別れさせ屋に依頼をした私の結末
“毎日”

その言葉に違和感を持った。

誰も知らないはずの情報をあれだけの速さで集められた人が、毎日動いていて、こんなにも変化がないのはおかしいんじゃないのかと。

納得がいかず疑いの目を向けていた私に、キングは言う。「報告は？」と、目をそらさずに。

「……岡垣くんから告白された」

「あ、早いね。そんで？」

告白されたと聞いたらどんな反応をするのか気になっていた。

でも、そうなることはある程度予測できていたのだろう。キングの表情は全く崩れなかった。

「断った」

「ふうん。そんで？」

事務的なやり取り。

こういうことをやっていると、やっぱり、キスをしていてもキングは私になんの感情も抱いていないのだなと察してしまう。

「今朝、美奈にもそのことを伝えて、仲直りした」

「……そんで？」

「以上です」

伝え切ると、キングは私の顔をジッと見つめてくる。欲しい情報が足りなかったのか、その目は私の表情を観察しているように感じた。
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