別れさせ屋に依頼をした私の結末
そんな中で耳にした、隣の席での男子たちの話。

岡垣くんを含めた3名の男子はスマートフォンの画面を見ながら話していて、私はトイレへ行った美奈を待ちながら、窓の外をぼんやりと眺めていた。

「俺、セミロングが1番好きかも」

「えー、俺絶対ショートだわ。岡ちゃんは?」

聞こえてくる内容から、女の子の髪型はどれが好きかで話しているのはわかっていた。

先に好みを言った男子が岡垣くんの好みを尋ねたとき、私の耳は次の言葉を心待ちにしていて……。

だけど、

「ん~、長いの好きかな」

彼の好みに自分があてはまらないとわかって、ずんと心が沈んだ。

でも、その後――

「ただいま~。トイレ混んでたぁ」

教室に戻ってきた美奈を見て、安心する。もしかしたら美奈のことを気に入っているのかもしれない。そう考えていたけれど、美奈は岡垣くんのタイプじゃないんだな、と。

彼女の髪型は耳がはっきりと出るベリーショートで、一方の私はあご下までのボブ。

頑張れば、自分も彼の好みになれるのではないか。そんな期待をしてしまった。

髪が伸びたら告白してみようかな。そう目標まで持つようになっていったのだ。

だからこそ、
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