別れさせ屋に依頼をした私の結末
自分にもある。そう言って、彼は2枚目のカードに手をかけた。
「伏せてる状態からじゃ、何もわからないし。沢山めくって、そこで初めてその人のことがわかるんじゃないかな」
2枚のカードの数字は違っていた。
彼はそれらを元に戻し、後攻の私がめくるのを待った。
「……何が言いたいの?」
問うと、彼はまっすぐ私を見つめ、
「別れさせ屋なんかに依頼する前に、一度くらいは親友の話を聞いた方がいいんじゃない?」
真剣にそう告げてくる。
その言葉で、放課後、並木に言われたことを思い出した。
“水城さ、誤解してると思う”
“1回さ、俺たち話したほうがいいよ……松山とも。色々誤解もあると思うから”
……誤解だと言っていた並木。
あのときの私は、ふたりはまだ恋愛関係ではないと言っているだけのように感じて。
そういうことじゃない。彼氏がいるのにそんな行動に出ていることが問題なんだ。そう思って、何も聞こうとしなかった。
“誤解”。他に何かあるのだろうか……。
「伏せてる状態からじゃ、何もわからないし。沢山めくって、そこで初めてその人のことがわかるんじゃないかな」
2枚のカードの数字は違っていた。
彼はそれらを元に戻し、後攻の私がめくるのを待った。
「……何が言いたいの?」
問うと、彼はまっすぐ私を見つめ、
「別れさせ屋なんかに依頼する前に、一度くらいは親友の話を聞いた方がいいんじゃない?」
真剣にそう告げてくる。
その言葉で、放課後、並木に言われたことを思い出した。
“水城さ、誤解してると思う”
“1回さ、俺たち話したほうがいいよ……松山とも。色々誤解もあると思うから”
……誤解だと言っていた並木。
あのときの私は、ふたりはまだ恋愛関係ではないと言っているだけのように感じて。
そういうことじゃない。彼氏がいるのにそんな行動に出ていることが問題なんだ。そう思って、何も聞こうとしなかった。
“誤解”。他に何かあるのだろうか……。