別れさせ屋に依頼をした私の結末
冷めた口ぶりを聞いて、怖気付く私。

言葉を詰まらせていると、美奈は居心地が悪そうにしながら「ごめん」とつぶやいた。

「でも、私たち……そういう話はしないって約束したでしょ?」

「っ、あれは約束じゃ……!」

半年前、私は美奈のノロケ話を聞きたくなくて、話しづらくなるように、そういう話をする関係じゃないよねと言ってしまった。

確かに、言いづらくさせたのは私だ。でも、あれは約束のつもりで言ったんじゃなくて……。

「喧嘩してるなら、仲直りできるように私も協力するよ!」

泣いてしまうくらい悩んでいるなら、話を聞きたい。

美奈がまた笑えるようになるなら、私、なんだってするつもりだ。

「だから、何があったのか話してほしいの。一体、今……岡垣くんとはどういう状態なの?」

昨日ボーリング場で泣いている姿を見たとき、私はそこにいない自分を責めていた。親友なのに、って。

キングの言う通り、話を聞いてこなかったことを後悔したんだ。だから、これからはちゃんと──
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