別れさせ屋に依頼をした私の結末
翌日の私は、日直の当番だった。
正直に言うと、忙しくて助かった。昨日のひとりで過ごす休憩時間は、とても長くて苦痛だったから。
ひとりでいるところが誰かの目に映ってしまうことを気にして、無駄にトイレへ行く必要もなかったし、黒板の文字を消して、日誌と向き合うことで時間を潰すことができたのだ。
――今日も、美奈は寺尾たちと過ごしていた。
休憩時間を迎えるたびに、私は彼女に目を向けていたけれど、向こうがこっちを見ることは一度もなかった。
彼女と一緒にいれたときは、ひとりになることがあってもひと目なんて気にしなかったのに。本当のひとりになると、誰ともいないことが急に恥ずかしくなる。
いつまでこんな日が続くのだろうか。
放課後を迎えた私は、小さくため息をつきながら、脱いだばかりの上履きを靴箱へ入れようとした。
ところが、
「何帰ろうとしてんの?」
入れる前に、靴箱の扉を閉められた。
背後から突然手が伸びてきたことに驚いて、振り向くと、そこには別れさせ屋の姿になっている彼。