クールな君の甘さを知れば
「…振ったら、どうなるの?」
もし、私がなるちゃんに「ごめんなさい」をしたとして…。
「なるちゃんと、私……壊れちゃわない?」
私たちの、この“幼なじみ”という関係性も、今まで築き上げてきたものも…。
全部ぜんぶ、無くなっちゃうんじゃない…?
「…今の関係が壊れちゃうのは、やだな」
ぽつり、私がこぼす。
穂乃果ちゃんは、なんて言ったらいいかわからないっていう表情してる。
「…本気で壊れるって、古賀は思ってんの?」
「へ……」
逆に長谷川くんは、何か言いたげにこっちを見てきて口を開いた。
「そんなんで壊れる関係性だったら、もうそれまでじゃん。…お前ら幼なじみなんだろ?あいつと古賀、何年一緒にいんだよ」
「……!!」
雷みたいな衝撃…とまではいかないけれど、長谷川くんの言葉が深く刺さる。
「信じてやれよ、あのなるちゃんってやつを。きっとあっちも、覚悟はしてると思うからさ」
長谷川くんの強い眼差しが向けられて、真剣に言ってくれているということがわかった。