クールな君の甘さを知れば
となると、必然的に長谷川くんと私が残されることになるわけで。
「…古賀たちはいつもここで食ってんだっけ?」
隣の席の長谷川くんがきょろりとこちらを見てくる。
「うん、そーだよ」
「だよな」
長谷川くんは他のクラスに行ったり自分の席で食べたりコロコロ変わる感じ。
でも、だいたい教室で食べることはない気がする。
今日はどうするのかな?って思ってたら。
「…今日は俺もここで食べるわ。いい?」
だって。
何も聞かなくたっていいのにね?
「それ、私に許可とる必要あるの?」
「たしかに」
そう言いながら笑う長谷川くん。
…やっぱり、長谷川くんはイケメンさんだなぁ。
窓から差し込む太陽に照らされて、いつもの笑顔がより一層キラキラ輝く。
なるちゃんがクール系ってやつだとしたら、長谷川くんは…なんだろう、キラキラ系?
うん、自分で言っててわけわかんなくなってきた。
とりあえずお昼食べよっと。
バックから取り出して、お弁当箱の蓋をパカッ。
「古賀のそれ、自分で作ったのか?めっちゃ美味しそう」
そしたら長谷川くんがお弁当の中身を凝視した。